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ぽたぽた。 WJ黒/子の/バス/ケの二次創作BL小説中心女性向同人サイトです
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 正直に言いましょう。
「あはははははははははは~!」
「えへへへへへへへへへへ~」
 桜井君と桃井君は笑い上戸なんですか。初めて知りました。ちっとも知りたくなんてありませんでしたけど。
「ほぉれ一気! 一気せんばやろここは!」
「……無理っス……おうぇ」
 今吉君は絡み上戸ですか。これはまあ、なんとなく思っていた通りでしょうか。若松君は弱そうに見えて意外と強いんですね。まあ意識を失わないというだけですけれど。
「カントク~、なぁに黄昏てんの。呑んでねぇの?」
 はい、青峰君は思っていたより大分弱かったと。しかも酔うと普段と違っていろいろなことに寛容になってくれるんですね。抱きついてくるので正直に言って腕力が空恐ろしいんですけれど。
 はあ、冷や汗しか出てこないとは、これやいかに。
 目の前の生徒たちはぐでんぐでんに酔ってしまっていてもはや収集なんてつきません。そりゃ未成年の飲酒は法律で禁止されていますけれど、それでも家で窘めるくらいの飲酒だったら誰も咎めませんし、正月なんですからそんな目くじら立てることもないでしょう。親だって黙認しますよ。それをわざわざ私の家に押しかけてきてまで呑む理由があったんでしょうか。(だってウチ狭いねん。お袋が怖いんスよ。監督の家って来てみたかったんです。すみません! どーでもいいから上げろよ。)(私を巻き込まないでください。)
 ふ、たしかに私なら学校に告げ口したりしません。大会出場停止になりかねませんし顧問から外されされてしまうでしょう。それに彼らが退部させられるかもしれません。それは部として望むところではありませんし、私は意外と彼らが可愛いんですからどうにかしますよ。
 とか思っている間に若松君が吐きそうですね。トイレは出てすぐの扉です、はい、いってらっしゃい。コップを倒して大笑いしているのは桜井君ですか。ああ珍しい、面白い。それなのに一切笑えないのはどうしてなんでしょうね? 今吉君も目がうつろですから、そんなにやりと笑っていないでもう寝たらどうです? 桃井君、貴方はここでは寝ないで下さい。上気した頬とか、肌とか、ほんとうに、特に目の毒ですから。ほらそろそろ離してください青峰君、手に持っているの何ですか……はは、『未成年者の飲酒は禁止されています。』……。ああもうっ!
「なぁーあ、それ俺のだろー? 返せよー」
 これ以上はやめておきなさい。そして頭痛がするんです、ちょっと待っててください。
 ふ、なんなんですかこの状況。一体全体どうしろというんですか。使っていない頭をフル活動させてお酒を呑もうとする青峰君も可愛いですね! ……駄目です私。ここで冷静にならないでどうするんですか。
「あ、そうだ。あれだ。呑ませてやるよ」
 なんですって?
「カントク~、ほ~れ、えーと、ちゅー」
「……っこら!」
 思わず頭を叩き弾いてしまったのは仕方がないでしょう。それでも抱きついてきた腕は外れませんし。ああ、まったく、ほんと青峰君は馬鹿力ですね。抵抗するだけ無駄と。それでも抵抗しないわけにはいなかいでしょう!
「うー……お? 何やってんだ?」
「なんや面白いことしとるやん、混ーぜーてー」
「え、なに? ちゅーぅ?」
「僕も混ざりたいでーす!」
 君らほんとうに思った以上に酔っていますね!? 青峰君もそれ呑まないッそれなんですか! ちょっと、こら、待ちなさい。こらっ、この馬鹿力、ほんとうに……おい…………。
 ……。
 ……………………。
「……」
「カントク~、おーい? 酔った? 大丈夫か? 何か呑む?」
「……いえ、いいです」
 頭がくらくらするのは、絶対に、お酒のせいです。いまのお酒甘すぎました、そういえば蜜柑でしたね、はい。
 ふ。
 ふはは。叫びそうです。
「なーなぁ、ももちゃんー。俺も飲みとぉなった、飲ましたって?」
「え~? 先輩は嫌ですぅ」
「いけずなこと言わんでぇ。よっと、んー」
「うー、んー」
 はははは。そこ不純異性交遊は止めなさい! 若松君と桜井君も煽らな……こらッ付き合っていないのにキスしない!
「えー付き合ってますよーいまさっき告白したっスから~」
「ですー」
 なんて性質が悪い!
「えー、あー、えー? なーカントク~、俺らもキスする?」
「……ふ」
 これは誘われたと考えて何も問題ありませんね? しかし、分かっています。生徒に手を出すなんてことは犯罪です。それにいくら体格が良くてもまだ少年です。ですけど、ふ、ああもう、私も酔っていればいいのに、大人なんて嫌なものです!
「寝なさい」
「……あれ?」
 ああ、随分と低い声になってしまいました。いけません、これではいけません。普段の私はもっと落ち着いているはずです。こんな地響きのような声ではない。威嚇などしてはいけません。怒らず笑顔でいるべきです。
「今すぐ水を飲んで桃井君は向こうの客間に今吉君たちは奥の部屋に行きなさい。歯磨きなどしないでいいのでさっさと寝てください。多少狭くても文句は聞きませんのでそのつもりで。早くしなさい」
「……」
「……」
「……」
 すぐに立ったのは今吉君と若松君ですか。さすが上級生です、しっかりしている。若松君の顔がおもいきり引き攣っていますが、何故でしょうね。青峰君はまだぼんやりしていますが襲われたくなかったらさっさと行け。おっと。
 さて、リビングを片付けないといけないのは山々ですが、頭を覆います。仕方ないでしょう。頭痛が酷くなっているんです。
 ええ、もう正直に言いましょう。このことを彼らが覚えている覚えていないは、この際不問とします。二日酔いの云々も不問とします。理由は多々ありますよ。色々。本当にたくさん。だから全部不問です。
 明日からの毎日をこの子たちが揃っての襲来を恐れて過ごさなくてはいけないということでもないんです。
 問題は、次も冷静でいなくていけないということですよ! もう嫌! 私だって子守りばかりしたくない!


未成年飲酒ダメ絶対!







乞われると断れない原澤監督
未成年の飲酒は、呑んだら私が一応怒ります

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