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ぽたぽた。 WJ黒/子の/バス/ケの二次創作BL小説中心女性向同人サイトです
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「……何してんだ」
「あ、火神くん、お帰りなさい」
 お手洗いから帰った火神くんの視線は頭に注がれている。それは至極もっともな反応だ。
「……どうですか?」
「どうって何だよ、どうもねぇよ」
 怪訝そうに顔を歪める火神くんに、しかし、どう説明したものか。無言で唸って、外れないように気を付けながら頭のカチューシャを撫でた。
 端的に言えば、着替えを済まして出ると監督が待ち構えていて、真面目な顔で何人かに『これ』を付けて、しばらく外すなと言って帰られた。爆発力を試したいだけだと言うが、どこで爆発させるつもりなんだろうか。正直に言って伊月先輩と小金井先輩をみる日向先輩と水戸部先輩の目が怖かった。
 こちらが少し前を思い返している間、火神くんは黙ったままだった。何事かと見上げると、ばっと顔を背けられた。意図的に見ないようにしている。
 気まずい気持ちはわかるが、あからさまにされるとショックだ。
「……にゃー」
「……にゃー……?」
「好きですにゃー」
 言った瞬間、火神くんが面食らった。内心、こちらも驚愕している。顔が見えなくなれば自信満々になる人はたしかにいる。だが今の自分は素顔のままだ。『これ』を付けているだけで変わるのか。猫だからか、いつも気恥ずかしさが先に立っていたことも言えた。
「火神くんが好きですにゃー」
「……」
「にゃー」
「……あー」
 あ、困らせた。
 以前なら問答無用で叩かれるか怒鳴られていたが、今はそんなことはない。むしろ目に見えて優しくされている。
 だからつい甘えてしまうのだ。甘えて、でも逃げ道を残している自分がいる。だから困らせてしまう。初めて面と向かって言えたことも、猫じゃなく自分で言うべきだった。
 考えが鬱々としたとき両肩を掴まれる。向かい合った顔は赤面している。
「……好きです、にゃー」
 火神くんが言う。
「…………~~っ!」
 遅れて、ぼッと顔が熱くなる。こんな間近で言っておきながら、火神くんまで照れないでほしい。
「……帰るか?」
「……帰ります」
「……おう」
 お互いに真っ赤になって、目を合わせられない。夜で良かったと思う。
 だが、しばらくも歩かないで火神くんが待ったを言う。
「付けて帰るのかよ!」
「外すなって言われました」
「監督か! ふざけんな!」
 火神くんは怒鳴るだけ怒鳴って、何故かやられたと呟いて落ち込んでしまった。






黒子は甘えん坊。火神は腹をくくる。

これを書いたがために黒バスを本格的に始めることに…
後悔はしてない!だが悔しい!

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