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ぽたぽた。 WJ黒/子の/バス/ケの二次創作BL小説中心女性向同人サイトです
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 俺は面倒な恋愛はしない主義だ。
 というよりは、できるなら恋愛などしたくない。周囲のやつらは、高校になると彼女をつくるだの、セックスするだの、何かと恋愛の関係を持ちたがる。俺からすれば理解不能だ。
 そもそも自己を圧してまで他人を気にかける意味がわからない。相手に合わせるなど疲れるだけだし、俺には内面の理解者も必要ない。簡単にドライなのだと言われればその通りだろう。
「真ちゃーん、真ちゃんてば」
「高尾、やめろ」
 現在、俺は俺の嫌う状況にある。
 面倒なことに告白され、しかもそれが同学年、同性の、目の前にいる男からなのだ。へばり付かこうとする相手は鬱陶しく、着替えの邪魔も甚だしい。犬ではあるまいし抱きついてくるな。
「本番までしないって~ばっ」
「されてたまるものか、試合前なのだよ……っ」
「真ちゃんは堅物なんだって!」
 体重をかけながら高尾が不平を言う。俺も全力で押し返す。身長のおかげで簡単に押し倒されないのは助かる。撥ね付けると軽く舌打ちされたが、離れる。
 もう一度言うが、俺は面倒な恋愛が嫌いだ。今、立てなくされたら勝てるものも勝てなくなる。負けたくはない。加えて、俺は更衣室なんてリスクの高いところで盛るつもりはない。ただでさえ同性愛は白い目で見られるのだから、作らなくていいリスクをわざわざ作りる必要はないのだ。極めつけに、今日の運勢もあまりよくない。
「誰も来ないって」
「根拠はあるのか?」
「今日の占い」
「ではなおさらダメなのだよ」
 着替えを取ろうとロッカーを向いた瞬間、腕が回り込んで伸びてきた。今日はしつこい。後ろから抱きつくなと言うのに、自分を中心にして考えるこの男は聞き入れたことはない。そのまま脇腹を撫でられる。嫌な予感がした。
「……ッおい!」
「あー」
 こいつと付き合って面倒なことの二つ目。
 高尾はよく、噛む。
「ん」
「ッつ……」
 間抜けな擬音とは裏腹に、思い切り歯を立てられた。腹筋をいくら鍛えても痛覚は消えないため息が詰まった。
 再三言うが、俺は面倒な恋愛はしたくない。高尾と付き合っている現状は周囲にバレていないから成立するものであり、バレれば面倒なことこの上ない。何故この男はそれがわからないのか。
「このっ……考えなしが!」
「でっ!」
 俺を無視してかじりつかれた腹部にはくっきりとした歯形が残り、吸われたせいで僅かに赤くなっている。唾液も付いていた。
「睨むなよ、止めるって」
「……笑い事ではないのだよ」
「ごめん、けど、真ちゃん。この試合、つか大会? まあ、これが終わったら」
 頭を撫でながら高尾が近づく。睨み付けるとニヤリとして不穏なことを言った。荷台を引いてくると出ていった。
「……困るのだよ」
 客観などない自分を中心にした考えだ。俺の考えや内心などまるで無視して、自分の意思を伝えてくる。男で長身で、しかも自他共に可愛いげのない俺を押し倒すつもりなのだ。
 手加減しないで押し倒すだと? どうにも困る。俺は面倒な恋愛はしたくない。男同士だというのも拍車がかかる。俺の貞操だ。
 しかし、嫌ではない。
「……困るのだよ」







―――
実は高尾が大好きな緑間と、噛みつく高尾
腹なら身長問題ねぇなと(笑)

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